■ Amazon輸出ツールで泣かないたった1つの知識とは?
昨年の後半から、日本でもAmazon輸出関連のツールが続々と提供されるようになってきました。
つい昨日も「新しいAmazon輸出ツールを公開したのでぜひ」というご案内をいただきました。
海外では既に様々なAmazon関連のツールがありますが、日本でもようやく火がつき始めたという感じがします。
そこで今回は、Amazon輸出のツールを利用する際の最新情報と注意点についてご説明しようと思います。
Amazon輸出のツールには、大きくわけて2つあります。
1つは「Amazon API」というAmazonが公開しているデータベースのようなものを利用しているツール。
もう1つはAmazonのサイトを自動巡回して情報を集めるツールです。
あなたにとって最も重要な知識は、後者の「Amazonのサイトを自動巡回して情報を集めるツールは使用してはいけない」ということです。
順を追って説明しましょう。
Amazonは「Amazon API」というサービスを利用して、Amazon内の様々なデータベースを公開しています。
ある商品が過去にどれくらい売れたか、現在のランキングは?、商品説明、商品画像などの膨大なデーターです。
この便利な「Amazon API」を利用して各種サービスを提供するのがAmazon輸出ツールです。このツールはAmazonの規約に抵触しませんので、いくら使用しても安心です。
しかし、世界中でこの「Amazon API」の利用者が急増したことによって、Amazonはその利用を制限し、同時に「Amazon MWS」という新しいAPIを提供しています。
ところがこのMWS、従来のAPIよりも難解なため、プログラマーによっては使いこなすことができず、新しいツールを開発できないということが起こっています。
より難解なMWSでツールを開発できないプログラマーやシステム会社はどうするか?
そう「Amazonのサイトを自動巡回して情報を集めるツール」を作ろうとします。
新しく難解なMWSよりも、自動巡回ツールのほうが安く簡単に作れるからです。
さらにこの自動巡回ツール、MWSではできないこともできてしまいます。
このようにして、世の中には「Amazonが公開しているデーターベース(API)を利用したツール(規約違反ではない)」と、「Amazonのサイトを自動巡回して情報を集めるツール(規約違反)」の2つが存在するわけです。
この時、あなたには重要な2つの判断が求められます。
1つは規約違反ツールを見分ける知識、もう1つはどちらを使うかという判断です。
■規約違反ツールを見分ける方法はあるのか?
まず、あなたがこれから利用しようとしているツールがAmazonの規約違反かを判断する必要があります。
主な方法は「ツールの利用規約を確認する」、「そのツールでできることがMWSでできる範囲を超えているかどうかを判断する」になりますが、どちらも事実上不可能でしょう。
規約はいくらでも偽造できますし、そのツールとMWSの機能を比較することなどは、経験の長いプログラマーでも難しいことです。
最終的な手段として、ツール運営者に「このツールは規約違反ではないことを確認し、問題が起こったらツール提供者が全ての責任を負う」という確約をしてもらう以外にありません。
しかしこれも、心細い気休めにしかならないでしょう。
■あなたが規約違反ツールを使ったらどうなるか?
知らずにあなたがAmazonの規約違反ツールを利用したらどのようなことが起こるでしょうか?
一般的に考えれば、規約違反ツールを作った人が悪いのであって、知らずにそれを利用したあなたが責任を負うということはありません。
しかし過去に、この規約違反ツールを提供した人と利用した人の両方に対してAmazonが制裁を加えたというニュースがありました。
要するにツール利用者としても「知らなかった」では済まされないわけです。
■結論
結論としては、「ツールは自分で作ろう」ということになるかもしれません(笑)
Amazon輸出のツールは自分で作り、自分で使うか他の人に使ってもらうということです。
Amazonの規約に則ったツールでも違反ツールでも、自分で作ればそれは自己責任ですから自由自在です。
作ったツールは自分で使ってもいいですし、他の人に提供してもいいでしょう。
この場合、利用料金をもらいながら、ライバルがどんな商品を検索しているのかという貴重な情報があなたにもたらされますw
ツールを利用する人も、作って提供しようという人の中にも、この「規約違反ツール」について知らない人がほとんどです。
そして、こういった危険なことが良く起こります。
つまり「よし、Amazon輸出の便利なツールを作ってみんなに提供しよう!」と決心して、SOHOビレッジやランサーズでツール製作者を募集します。
あなたはこの時、ツール制作費用が意外に安いことに驚くでしょう。
「こんなにたくさん機能を盛り込んでこの制作費は安い!」ということでさっそく作ってもらうことになります。
しかしこのツールが、Amazonの規約違反である「自動巡回型ツール」だったということがよくあるのです。
あなたがもし、ツールには2種類あることをあらかじめ知っていれば、「規約違反にならないツールを作ってくれ」と注文することができます。
しかしあなたがそれを知らず、何の指示もしなければ、SOHOプログラマーは安価で機能豊富な「規約違反ツール」を作ってしまうのです。
(なぜなら、SOHOプログラマーは過去に同じようなツールを作ったことがあり、それをコピーしてちょっと修正するだけであなたから制作費用をせしめることができるからです)。
さらに状況が悪化することもありえるでしょう。
つまり規約違反ツールとは知らずにあなたがそれを使い続けたり、第三者に提供し続けた時のことを想像してみてください。
ツール提供者も、利用者も、それが規約違反ツールだと知らずに使い続けているわけです。その結末は考えただけでも恐ろしいですね(^^ゞ
ツールについてはもう1つ重要な事があります。
少し触れましたが、「あなたがツールで利用した情報は全てツール提供者が把握している」ということです。
悪用されることはないと思いますが、情報が転売されることは覚悟しておいたほうがいいでしょう。
各Amazonの価格差を調べるツールならまだいいのですが、「在庫管理ツール」は要注意です。
価格差を調べるツールは単に「検索した情報」だけですからあなたの被害は最小限で済むでしょう。
しかし、在庫管理ツールの情報は「あなたがどんな商品を出品し、どれくらいのタイミングでそれが売れ、その時の価格がいくらだったか」が全てツール提供者に分かってしまうからです。
Amazon輸出でライバルに差をつけるために、今後はツールを積極的に活用していく必要性が高まると思います。
とりあえず、今の段階ではツールには2種類あることを覚えておくことがとても重要です。
各種ツールの使いやすさや危険性などについては、Amazon輸出の実践者が集まるSNSなどでの情報交換が、今後ますます重要になっていくと思います(A塾のSNSは既に360人以上が参加しています)。
ちなみにボクのサイトが提供しているツールはAPIの規約に則っているのはもちろん、検索情報を記録したり転売する機能はありませんのでご安心下さいw
必要であれば、作ってくれたプログラマーが証言してくれるでしょう。
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[…] は前回説明しましたのでそちらを参考にしていただきたいのですが(Amazon輸出ツールで泣かないたった1つの知識とは?)、(2)についても意外と知らない人が多いようなので注意が必要で […]