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前回「Amazon輸出の在庫管理ツールは危険だ」という話をしたところ、数名の方からもう少し詳しく教えてほしいというリクエストを頂きました。

まず、Amazon輸出ツールの現状についてもう一度簡単に説明しましょう。

Amazon輸出のツールとは、日本と米国の価格差を調べたり、出品や在庫管理をラクにするためのプログラムです。
もともと米国にはたくさんありますが、昨年中頃から日本でも増え始めています。
だれでも簡単に利用でき、機能にもよりますが、月の利用料は数千円~1万円程度です。

注意すべきは、Amazonの規約に則ったツールと、規約違反ツールの2つが存在するということです。

プログラムに慣れていない方にとって規約違反ツールは判断がつきにくく、また違反と知らずに使っていたとしても、Amazonから制裁を受ける可能性があり厄介です(Amazon.com 怒りの鉄拳!価格改定ツールに制裁)。

ここまでは前回ご説明したとおりです。

前述のとおり、ツールには「日本と米国の価格差を調べる」「出品や在庫管理をラクにする」など様々あります。「良い評価をもらうための専用ツール」というものもありますね。

Amazon輸出のツールを利用する際には次の2つに注意する必要があります。
(1)そのツールがAmazonの規約違反かどうか
(2)ツールを使うことで、運営者がその情報を盗んだり、個人情報を転売していないかどうか

(1)については前回説明しましたのでそちらを参考にしていただきたいのですが(Amazon輸出ツールで泣かないたった1つの知識とは?)、(2)についても意外と知らない人が多いようなので注意が必要です。

まず、どのようなツールを使う場合も、あなたの情報は全てツール運営者に分かってしまうということを知っておく必要があります。
本格的なツールはもちろんですが、ブラウザー上で価格差を調べるような簡単なサイトを利用する場合も同じです。

「日本と米国の価格差を調べる」ツールの場合は、あなたにとってそれほど被害は大きくないでしょう。
あなたが調べたキーワードや価格差のある商品の一覧がツール運営者に分かってしまいます。しかしそれが分かってしまったところで、あなたはそれほど被害を受けないはずです。

注意すべきは「出品や在庫管理をラクにする」ツールです。
この類のツールを利用した場合、あなたが出品している商品や在庫数、どの商品がいつどのくらい売れたかが、そして価格戦略まで、全てツール運営者に分かってしまいます。

良心的なツール運営者ならいいのですが、そうでない場合、あなたの貴重な情報が転売されるなど、別の意図で利用されることもあるわけです。

仮にツールの利用規約で「個人情報は漏らさない」と記載されていたとしても、本当にそうなのかあなたに確認する手段はありません。
そのツールの運営者を個人的によく知っていて、信頼できるかなどで判断するしかないのが現状です。

A塾では当初より「ツールは利用するより自分で作ってしまった方がいい」と説明し、プログラマーやシステム制作会社にだまされない知識を繰り返し解説しているのは、こういった理由があるためです。

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