Amazon輸出FBAの利用について
最初に申し上げておきますと、Amazon輸出にFBAを利用することはとてもメリットがあると思っています。
ただ、リスクもあります。
ネット上では、Amazon輸出FBAのメリットだけが強調される傾向にありますので、あえてリスクを公開し、あとはあなたの判断にお任せしたいと思います。
そして最後に、Amazon輸出のライバルに知られたくない、とてもシンプルだけど強力な「ある戦略」について説明します。
やはり今年はAmazon輸出ブーム
Amazon輸出について相談がとても多いです。
Amazon輸出で最も質問の多い「海外法人、海外銀行口座」については、前回のブログで詳しく解説しました。
(「Amazon輸出に米国法人と法人口座は本当に必要か?Amazonサポートが教えてくれた真実とは?」)
今回はAmazon輸出のもうひとつの注目点、「海外AmazonでのFBAの利用」について改めて考えてみようと思います。
Amazon輸出でFBA利用は本当にトクなのでしょうか?
FBAというのは、
FBAの概要
- あなたの在庫をAmazonの倉庫に預ける
- あなたの商品がAmazonから売れたら、Amazonのスタッフが倉庫から発送してくれる
- 発送後のアフターフォローも、Amazonのスタッフがやってくれる
- 料金が格安
という、Amazon輸出にとっては夢の様なサービスです。
AmazonのFBAサービスは米国が本家で、日本にもあります。
日本のFBAは、3.11震災後の約1ヶ月間、その機能を完全に停止しました。
FBA依存が高かったせどらーが大混乱に陥った長い1ヶ月間でした。
Amazon輸出では主に米国のAmazonが利用されます。
米国のAmazonにもFBAがある(というか本家)ため、Amazon輸出でもFBAを利用しようとなるのは自然な流れです。
日本から米国AmazonのFBAを利用する手順は、
日本から米国AmazonのFBAを利用する手順
- 商品が壊れていたり、受け取り側が関税を支払わなければならない場合、米国AmazonのFBAはそれを一切受け取らない
- なので、関税先払い(後払い)の配送サービスを利用したり、米国のビジネスパートナーにいったん荷物を受け取ってもらい、そこからFBA倉庫に発送してもらう
という手順が取られます。
送料が高くなったり、ビジネスパートナーへの手数料を考えると割高のように思えます。
それでもいったんFBAに預けてしまえば、発送作業等のめんどうな部分は全てAmazonが代行してくれます。
米国Amazonの倉庫から発送されるため、商品が顧客の手元にすぐ届くというのも大きな利点です。
米国AmazonのFBAを利用せず日本から発送した場合、商品到着は通常2,3週間かかり、関税も商品破損のリスクも顧客が負担することになります。
当然顧客満足度は低くなり、Amazonでの評価は80%台になります(通常は95%前後)。
日本のAmazonでも評価が極端に低い出品者は、海外から日本に出品しているケースが多いです。
Amazon輸出でFBAを利用する利点と欠点をまとめてみます。
Amazon輸出でFBAを利用する利点
- いったんFBAの倉庫に荷物を預けてしまえば、発送等の手間がかからない
- 購入者に最短時間で届くなど、顧客満足度が高い
Amazon輸出でFBAを利用する欠点
- 送料、関税、商品破損対策にお金がかかる
- 輸出最大のメリットである無在庫出品ができない
- 現地ビジネスパートナーの信頼性、裏切りの可能性
- 倉庫に預けた商品を別の場所に移動するのが困難
- 米国以外のAmazonで販売できない
- 米国AmazonFBAが利用できなくなった(FBAサービス停止、Amazonアカウント停止等)時のリスクが高い
- グローバルFBAの登場で、Amazon輸出そのものが消滅の可能性あり
グローバルFBAとは、世界中のAmazonFBAを一つにしてしまおう、というAmazonのサービスです。
数年後に導入されると言われています。
たとえば日本のAmazonFBAに商品を預けるだけで、世界中の顧客がそれを購入できるようになります。
FBAですから、在庫管理や発送は当然Amazonのスタッフが代行してくれます。
日本から米国Amazonに商品を出品したり、米国AmazonFBAの倉庫に商品を預ける必要がなくなります。
Amazon輸出で日本から発送の利点
- 輸出最大のメリットである無在庫出品ができる
- 米国Amazonに限らず、世界中のAmazonで販売できる
- FBAサービス停止、Amazonアカウント停止、グローバルFBA等に対応できる
Amazon輸出で日本から発送の欠点
- 顧客満足度が低く、評価が80%台になる
- 商品の発送がめんどう(ただし外注化すれば解決する)
米国AmazonFBAを利用する利点はたくさんありますが、無在庫出品ができないということと、世界中のAmazonで販売するチャンスを自ら放棄しているということがデメリットになりますね。
■ライバルが米国AmazonFBAに目が向いている今、世界中のAmazonで販売する戦略をとったほうが賢いかも知れません。
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