東南アジアのEC市場 最大の弱点とは?

東南アジアのEC市場 最大の弱点とは?■ 東南アジアのEC市場 最大の弱点とは?

東南アジアのEC市場、2020年までに250億ドル超の見込み東南アジアのEC市場、2020年までに250億ドル超の見込み

東南アジアのEC市場がいま注目されています。
私は2013年の9月からフィリピンに移住しています。
「東南アジアのEC市場が急成長!」というニュースを聞くと、早めにフィリピンに移住してよかった♪ という感じですね。

私が2013年にフィリピンに移住するまでの経緯

実はフィリピンに移住しようと準備し始めたのは2012年の夏頃でした。実際に1週間後のフィリピン行きのチケットを購入しようと思っていた矢先、オークファンのAmazon輸出セミナーを依頼され(2012年8月頃)、フィリピン行きを延期しました。

オークファンのAmazon輸出セミナーは合計8回の予定だったのですが、5回に縮小してもらっていざフィリピンへ、と準備していたところ、「Amazon輸出入門編」の出版が決まりました(2012年10月頃)。

Amazon輸出入門編」の出版が無事に終了して、いよいよフィリピンへ! と思っていたところ、続編の「Amazon輸出実践編」の出版が決まり、さらにフィリピン行きは延長されました(2013年6月頃)。

そして、2013年8月11日に「Amazon輸出実践編」が無事に出版されたので、翌月の2013年9月にフィリピンに移住したというわけですw

当時は、「なぜフィリピンに行くんだ?」、「仕事をほったらかして遊びに行くんだろう?」とよく聞かれましたが、「東南アジアのEC市場、2020年までに250億ドル超の見込み」などのニュースを聞けば、その理由が分かってもらえると思います。

本来はもっと早くフィリピンに来る予定だったのですが、それでもフィリピンに移住してからあっという間に3年がたったわけです。

その間に、アリババはラザダを買収しましたし、Amazonはインドネシアでの進出を発表しています。

東南アジアのEC市場、需要はものすごく多いが……

関わりを持つようになって3年が過ぎた東南アジアのEC市場を私がどう感じているかというと、「需要はものすごく多いが、ECサイトそのものが全くだめ」という結論になります。

東南アジアのECサイトといえば、最近アリババが買収したことで話題になった「ラザダ」が突出していると思います。私もフィリピンでいくつかのECサイトからオンラインで商品を購入しましたが、満足できる品揃えやサービスでは「ラザダ」以外に一つもありません。東南アジアのECサイトでは「ラザダ」のひとり勝ち状況です。

そんな東南アジアのEC市場で独走中の「ラザダ」にも、問題がたくさんあります。商品の品揃えはまあ満足できるのですが、配送が全くだめです。注文した商品が2週間たっても届かないのでキャンセルしたとか、発送に指定した住所とは別の住所に送られてきたとか、そういったことが頻発しますw

東南アジアのEC市場 最大の弱点は「配達」にあり

東南アジアのECサイトでは、特に発送・配達の部分で問題が多く起こります。「明日届けます」と連絡が来たのでその日にずっと待っていたのですが、その日には届かずに3日後に届いたりします。発送に指定した住所とは別の住所に送られてきた時にはさすがにクレームを入れましたが、「あなたの注文をうまく処理できなかった」というばかりで原因は分からずじまいでした。

また、「商品が届いたときに玄関でクレジットカードで支払う」としたとき、カード読み取り機の電波が入らず、結局現金で払ったこともあります。

さらに、「最近ルールが変わって、配達するごとに100ペソ(約200円)徴収することになった」といって100ペソの支払いを請求するなど、やりたい放題ですw

ECサイトそのものは、一つ作ってしまえばあとはコピーするだけで「フィリピン用ラザダ」、「タイ用ラザダ」、「マレーシア用ラザダ」ができあがります。しかし配達の部分は現地の人が行うので、その国に住んでいる人たちの性格が反映されるわけです。

日本人にとってこれは狙い目です。日本人は配送は迅速で日程もきちんと守ります。梱包もきっちりしますし、手書きの手紙やちょっとしたプレゼントなどを同梱することも多いはずです。結果的に自ずと日本人のサービスは、海外で評価が高くなります。これは、まじめな日本人が輸出ビジネスに向いている一つの理由です。

とはいっても、最終的な配達は、やっぱり現地の人に任せるしかないのですが……

まぁ、外から見れば「東南アジアのEC市場が急成長!」と映ると思いますが、実際に東南アジアに住んで利用している側からすると、特に発送・配達の部分に改善すべきところがたくさんあるというのが現状です。

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