※Amazon輸入 返品・交換の8パターン
■Amazon輸入というのは、主にアメリカのAmazonから輸入して、日本のAmazonで販売することですね。
2,3年ほど前から盛んに行われるようになって来ました。
円高などの影響もあって、Amazon輸入の実践者は現在も増えています。
■ところで、Amazon.comから仕入れた場合、日本に到着する大切な商品が壊れていたらどうしよう?と心配になることがあると思います。
実際、Amazon.comから送ってもらった商品の中には、日本国内では考えられないような壊れ方をしている場合が多いです。
外箱が雨でフニャフニャになっていることはしょっちゅうで、DVDのケースが粉々になっていたり、中身がすり替わっていることさえあります。
■「中身がすり替わっているなんてことはありえない!」と思うかもしれませんが、ありますw
実際にビートルズの中古ボックスDVDをAmazon.comから購入した時、「Revolver」というアルバムが入っておらず、代わりに「Please Please me」が2枚入っていたこともありますw
■修復不可能なほど壊れていたり、中身がすり替わっている例はたくさんあります。
Amazon輸入で返品や交換ができるかどうかはとても気になる事項ですね。
■例えば10,000で海外Amazonから仕入れたものが日本のAmazonで16,800で売れた場合、利益率は30%で利益額は4,280です。
この4,280から、海外転送業者の手数料や送料、日本の自宅から日本のAmazonへの送料等(合計780とする)を差し引くと、3,500位が手元に残ることになります。
これを10回繰り返せば手元に残るお金は35,000になりますが、10回のうち1回でも商品が壊れていてどうしようもない場合、手元に残るお金は35,000-10,000-780=24,220に減ってしまいます。
Amazon輸入をする場合は、商品の破損リスクについて十分に考えておく必要があるわけです。
■ここで、配送中に壊れて売り物にならない商品をAmazon.comに返品・交換できないか?ということになります。
ネットで調べると、「簡単にできる」という説明しか見つけることができないのですが、Amazon輸入の返品・交換は事実上「できない」と考えるべきです。
■Amazon輸入で壊れた商品を返品・交換できるかどうかを考える前に、Amazon輸入をする際には以下の8パターンあることを知っておく必要があります。
パターン1: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
パターン2: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
パターン3: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
パターン4: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
パターン5: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
パターン6: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
パターン7: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
パターン8: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
(便宜的にAmazon.comとしていますが、他の国のAmazonでも同じです)
もう、意味がわからなくなっているかもしれませんw
■Amazon.comには、海外に発送できる商品とできない商品があり、それを直接自宅に送ってもらったか、アメリカの転送業者を利用して日本に送ってもらったかによって状況が変わります。
さらに、AmazonはAmazonだけが販売しているわけではなく、Amazon内にマーケットプレイスとして出店している店がたくさんあります。
Amazonから直接買ったのか、マーケットプレイスから買ったのかで、さらに状況が変わります。
■めんどうですが、この8つのパターンのすべてについて返品・交換できるかどうかを検討しないと、本当の答えは出ません。
それでは、この8パターンについてひとつひとつ検証していきたいと思います。
パターン1: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
Amazon.comから日本に送ることができる商品を、Amazon.comから直接日本に送ってもらうパターンです。
これは、返品・交換可能です。
パターン2: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
Amazon.comから日本に送ることができる商品を、マーケットプレイス出店者から直接日本に送ってもらうパターンです。
これは、返品・交換可能ですが、マーケットプレイス出店者がそれに100%応じるかどうか、大変疑わしいです。
パターン3: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
これは、そもそも「海外に発送できない」と書かれていますから、日本に送ってもらうことはできませんので、対象外です。
パターン4: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、直接日本の自宅に送ってもらう
「海外に発送できない」と書かれていますから、日本には送ってもらえませんが、Amazon.comのマーケットプレイス出店者に直接交渉すれば、送ってもらえるかもしれません。
無理やり日本へ送ってもらったはいいけど、さてそれが壊れていた場合、返品・交換できるかといえば、「できない」と考えるのが妥当だと思います。
相手としては、「無理に送ってあげたのに、返品とは何事だ!」という感情になりますねw
パターン5: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
Amazon.comから日本に送ることができる商品を、アメリカの転送業者を利用して日本へ送ってもらう方法です。
その商品が日本に到着した時壊れていたとして、Amazon.comから「返品・交換」してもらえるのか?といえば、これは難しいでしょう。
なぜなら、「アメリカ国内の配送中に壊れたのか、日本国内の配送中に壊れたのか、それとも最初から壊れていたのか分からない」「そもそもAmazon.comが送ったのはアメリカの転送業者の住所であって、日本の住所ではない」からです。
Amazon.comへ「返品・交換」する場合は、自分の住所から直接Amazon.comへ壊れた商品を返品する必要があります。
送った住所と違う日本の住所から「返品・交換」を申請しなければなりません。
パターン6: Amazon.comから日本へ輸出できるものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
Amazon.comから日本に送ることができる商品を、Amazon.comのマーケットプレイス出店者から、アメリカの転送業者を利用して日本へ送ってもらう方法です。
これはさらに難しい交渉になります。
Amazon.comのマーケットプレイス出店者が送ったのは、アメリカ国内の転送業者の住所です。
それを、日本で受け取った後に壊れていたと言われても、「返品・交換」に応じてくれないことは容易に想像できます。
パターン7: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
Amazon.comから日本に送ることができない商品を、アメリカの転送業者を利用して日本へ送ってもらう方法です。
これもややこしいですが、そもそも「日本に送ることはできない」と言っている商品を、「日本で受け取ったら壊れていた」という理由でつけて返品・交換の申請するあなたが間違っているのかもしれませんw
なので、これも「返品・交換できない」と判断します。
パターン8: Amazon.comから日本へ輸出できないものをAmazon.comのマーケットプレイスから送ってもらう。その時、アメリカ国内の転送業者を利用する
これが一番複雑なパターンだと思います。
Amazon.comで輸出できないものを日本に送ってもらうために、アメリカの転送業者を利用します。
発送は、Amazon.comではなく、Amazon.comに出店しているマーケットプレイスです。
この商品を日本で受け取った際に壊れていた、というケースです。
当然Amazon.comに「返品・交換申請」してもムダでしょう。そもそも「日本に送れない」と言っているのですから、日本から返品・交換を申請しても受け付けてくれないと考えるべきです。
マーケットプレイス出店者 → アメリカ転送業者 → 日本の自宅
この間のどこで壊れたかわかりません。
アメリカ転送業者が受け取ったときに既に壊れていて、それに気がついてくれればまだいいですが、それも期待薄です。
転送業者の中には、破損時の返品・交換を代行してくれるサービスもありますが、100%チェックしているのか、大いに疑問が残ります。
結論として…
※Amazon輸入 返品・交換の8パターンの結論(クリックして拡大してください)
■この8パターンに加えて、さらに「FBA出店者か」「新品か中古か」「関税がかかったか」「アメリカのどこの転送業者を利用したか」「アメリカの転送業者から自宅への配送業者(EMS,FedEx等)はどこを利用したか」によってもまた状況が変わってきます。
こうして考えると、やはりAmazon輸入の返品・交換は事実上できないと考えるべきですね。
■「いや、ここをこうすれば交渉の余地がある」という反論もあると思います。
実際、私が「返品・交換できない」と説明したケースでも、なんとか工夫すれば返品・交換できるかもしれません。
配送業者やクレジット会社に事故として申告することも出来ます。
しかし、私が言いたいのはそういうことではなく、「Amazon輸入の返品・交換は事実上できないと考えた方がいい」ということです。
そもそも、輸出入ビジネスでは、軽くて壊れにくいもの、つまり返品・交換しなくてすむものを扱うのが原則です。
■そんな訳で、日本から海外Amazonへ返品する「返品代行ビジネス」のほうが面白いかもしれませんw。
もしAmazon輸入関連の情報商材を購入するのであれば、こういったAmazon輸入での返品・交換リスクについてしっかり説明されているものを選ぶべきですね。
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[…] い (3)できるだけAmazonから新品を輸入する (4)安すぎるものや評価の低いマーケットプレイスからは購入しない (5)海賊版や壊れた商品を輸入しても、返品・交換はできないことを知っておく […]