先日、日本のAmazonで中古ゲームの買取サービスが始まり、ニュースとなっていました。
本家であるAmazon.comでは、中古パソコンの買取サービスが先日追加されました。
Amazonが中古買取サービスを始めたということは、新品しか販売していなかったAmazonが中古販売に進出してきた、ということです。
Amazon輸出入者にとって、Amazonで出品するべきはAmazonと競合しないもの、つまり中古品を扱うという戦略があったのですが、それが今後は通用しにくくなっていきます。
日本のAmazonで中古ゲームの買取サービスのニュースが流れた直後、特にゲームをメインにしているせどらーの間で、「ゲーム販売は終わった!」、「いや、ゲーム販売はまだ大丈夫!がんばろう」という声が飛び交っていました。
※ Amazonゲーム買取サービス開始 何をいまさら…
※ ゲーム販売 ライバルが知らない稼げる裏技とは?
Amazonで販売しているAmazonせどらーにとって、Amazonの動きに翻弄されるのはやむを得ないですね。
そして、本家のAmazon.comでは、「Trade-In(買取)」として、ゲーム以外の様々なものを下取り・買取サービスしています。
最近その中に、ノートパソコン、ネットブックが加ったということです。
本家Amazon.comが取り扱っている買取サービスには、現在以下のものがあります。
Amazon.comの買取サービス対象商品
- 電機機器類(カメラ、携帯電話、iPad、iPhone、MacBook、MP3プレーヤー、タブレット、その他(カーナビ、外付けハードディスクなど))
- 書籍
- 映画・テレビ番組(DVD等)
- 音楽(CD等)
- ビデオゲーム(TVゲーム)
Amazon.comで始まっていることは、いずれ日本のAmazonにもやってきます。
日本のAmazonでビジネスをしているAmazon輸出入実践者にとって、Amazon.comの動きは見過ごせません。
日本のAmazonが中古買取サービスを強化していくことで、(1)Amazon、(2)一般消費者、(3)ブックオフ、(4)Amazon輸出入者に今後どのようなことが起こるのか挙げてみたいと思います。
Amazonに起こること
Amazon日本でもAmazon.comでも、買取時の支払いは現金ではなく、Amazonギフト券です。
Amazonが中古買取サービスを強化していくと、Amazonギフト券の発行数が急増します。
Amazonギフト券をAmazon内で使ってもらえれば、Amazonはますます儲かる、ということになります。
ギフト券を使い切れずに放置してしまうこともありますから、その分もAmazonの利益になります。
一般消費者に起こること
Amazonが中古買取サービスを強化していくとで、一般消費者が自分の持っているものを売る機会が増えます。
そして同じく重要なことは、売る機会が増えると同時に、「買う機会も増える」ということです。
「どうせ使わなくなっても、簡単に売れるんだから」ということで、買う機会も増えていきます。
Amazon内でギフト券を使って買う機会も増えるでしょうし、店舗で普通に買い物をする機会も増えるはず。
この時、「店頭価格とAmazon買取の価格差を調べるアプリ」があったら便利ですね。
ブックオフや街のリサイクルショップで起こること
Amazon.comの中古買取サービスの対象商品は、まだ限定的です。
それでも、本、CD、DVD、携帯電話、パソコン等の、転売しやすいもの、人気のあるものが揃っています。
日本のAmazonではゲームしか買取の対象になっていませんが、本家Amazon.comの流れはいずれ日本にもやってきます。
ブックオフの本,CD,DVD,ゲームなどの中古販売は売上が頭打ちになっています。
リユース品、例えば古着、中古スポーツ品、中古家具などがブックオフのメイン商品になりつつあります。
見方を変えれば、「ブックオフはメディア類を捨てる(少なくともこれ以上増やさない)戦略」を取っています。
Amazonと競合しないものを積極的に扱うことによって、ブックオフはAmazonとの競争にうまく逃げ切れそうです。
街のリサイクルショップでは、もともとAmazonと競合する商品は少ないのですが、逆にブックオフと競合する商品が多くなってきています。
街のリサイクルショップは、Amazonではなくブックオフとの戦いが激しくなりそうです。
Amazon輸出入者に起こること
前述した通り、Amazonが中古買取サービスを強化していくと、アマゾンでの商品の売買が活発になります。
Amazon内で買う機会も増え、売る機会も増えるので、Amazon内の商品はより活発に動くようになります。
Amazon内には、
- 従来通りのAmazonの新品出品
- 買取サービス等を利用したAmazonの中古出品
- ブックオフ、ヤフオクなどで仕入れたせどらーの出品
- Amazon輸入者の出品
- 従来通りの一般消費者の単発出品
- グローバルFBAの導入で海外からの直接出品
こういった様々な出品者と出品物が混在することになります。
Amazonに出品しているAmazon輸出入者にとっては、価格の勝負となってきます。
ライバルの多い商品を出品するのであれば、価格を下げるしかないですね。
そして今後は、音楽や映像等のデジタル配信が加速します。
「メディア類の転売でお気楽月商50万♪」
などと言っている場合ではありませんw
Amazon輸出入者はどうすればいいか?
一般消費者、ブックオフ、せどらーにどのようなことが起こるのかを見てきましたが、Amazon輸出入者は今後どうすればいいでしょうか?
Amazon内の商品の売買はより活発になります。
Amazon輸出入者にとっては、競合が増えて価格が下がると同時に、仕入れやすく売れやすくなるはずです。
Amazon輸出入者としては、
Amazon輸出入者の今後の選択
- メディア類は今すぐ投げ売りし、仕入れない
- 携帯電話など、将来性のあるものに集中する
- Amazon欧州、Amazon中国、Amazonインド(予定)などの可能性を今から探っておく
- 道具を売る立場になれないか検討する(例えば店頭価格とAmazon買取サービス価格を比較するアプリ販売等)
メディア類は今でもAmazon内で売れやすい商品です。
今後もAmazon内である程度のメディア類を販売して利益を得るのは良いと思います。
しかし、メディア販売の拡大路線は絶対にダメです。
もしかしたら、今後一番儲かるのは、Amazonギフト券転売業者かも知れませんねw
それにしても、Amazonのライバルを破壊するサービスには目が離せません。
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