国際eパケットで海外送料が安くなる
国際eパケットというサービスを日本郵便が発表しました(4月1日サービス開始)。
私の第一印象は「郵便物を大量に捨てている郵便局が新サービス開始?」というものでしたが、巷では「国際送料が安くなって歓迎!」「何だ、もっと安くして欲しかった」など、概ね歓迎ムードが漂っています。
国際eパケットは、「2kgまでの航空扱いで書留とする小形包装物を低廉な特別料金で利用できるサービス」ということなので、海外への送料が安くなるなら歓迎ですね。
いったい日本郵便はどうなっているのか?
そんな中、今日は「『ゆうパック』事業撤退含め検討を–郵政民営化委が野田首相に意見書」というニュースもありました。
いったい日本郵便はどうなっているのか?
ここ最近の郵政関連のニュースをまとめてみました。
- 日本郵政グループが経営危機の恐れ 10年度1185億円の赤字見込み (2011年4月15日)
- 日本郵便、eBayと提携 (2011年11月7日)
- 総務省と労基署が2拠点に立ち入り調査 大揺れ日本郵便で年賀状遅配の危機 (2011年12月28日)
- 日本郵便の「ゆうメール」は商標権侵害 使用中止を命じる 東京地裁 (2012年1月13日)
- ゆうパック「配達が面倒だった」と自宅に276個放置 (2012年2月15日)
- eBayがTRS条件変更を発表 (2012年3月5日)
- 郵便事業株式会社、海外向け通販に便利な「国際eパケット」を4月1日より開始 (2012年3月5日)
- 『ゆうパック』事業撤退含め検討を–郵政民営化委が野田首相に意見書 (2012年3月8日)
こうして見てみると、海外への送料が安くなる国際eパケットも素直に喜べなくなってしまいますw
国際eパケットの登場はeBayとの提携(2011年11月7日)の影響もあると思います。
また、今年の夏に適用されるeBayのTRS(eBay Top Rated Seller)の新しい条件では追跡番号(トラッキングナンバー)が必要になりますが、国際eパケットは新TRSに有利と言われています。
国際eパケット誕生で『ゆうパック』がなくなる?
郵政事業は巨額の赤字で苦戦続きです。
特に昨年末の「郵便配達が崩壊?せどらーの配送は年末年始に要注意!」のように、配達の現場は配達員が足りずに郵便物を大量に捨てているという惨状です…
郵便物を大量に捨てている郵便局が、国際eパケットをちゃんと海外まで届けてくれるのかとても心配ですw
「国際eパケット」と引き換えに、大赤字の元凶とされている『ゆうパック』はなくなるかも知れません。
■日本郵政は、巨額の税金をつぎ込んで再建するか、各事業を解体してヤマト運輸などに売却するかのどちらかしかないように思います。
国内・海外の配送料が安くなれば歓迎ですが、日本郵便を含めた各社のサービスが安定するには少し時間がかかりそうです。
「国際eパケット」も「ゆうパック」も相手に届くかは運任せ?
ピーター・ドラッカーは10年以上前の著書で「配送を制するものがeコマースを制す」と予言していました。
配送は最重要課題の1つです。
『ゆうパック』から撤退して身軽になれば、「国際eパケット」で配送量が増えても大丈夫かもしれませんが、しばらくは、「どうか荷物が無事に届きますように」と天に祈りながらの配送になりますw
迷走を続ける日本郵便から今後も目が離せませんね。
*「送料を安くする「はこBOON」の意外な活用法」等は毎月の音声セミナー、会員メール相談にて詳しくご説明しています。
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