規約違反のAmazonツール提供者は、5つの訴訟リスクを抱えている
規約違反のAmazon輸出ツールの危険性ついて、もう少し具体的にご説明しましょう。
世の中には、たくさんのせどり、Amazon輸入、Amazon輸出、中国輸入などのツールがあります。
そしてこれらのほとんどは、規約違反のAmazonツールです。私が確認した中で、安心して利用できるツールを提供している人は2社だけでしたw
規約違反のAmazonツールがどれほど危険か、町にあるコンビニA店、B店、C店に例えてみましょう。
- コンビニA店は、世界的に有名な巨大店舗で、常に顧客のことを考えてビジネスをしています。
- コンビニB店は、小さいながら、常に顧客のことを考えてビジネスをしています。
- コンビニC店は、100人のアルバイトを雇ってA店に忍び込み、店の重要な秘密である商品の在庫数や販売数などの情報を違法に入手し、それを元にC店で商品を販売して利益を得ていますw
A店は世界的に有名な巨大店舗ですから、C店が自分の商品情報を違法に入手していることを知っていながら放置しています。実はC店のみならず、世界中に同じような店が無数にあるからです。これらの全てを相手にするより、自分のビジネスをさらに発展させた方がいいと判断しているのです。
ところが、B店は違います。C店がそのような手法で売上を上げていることによって、B店の売り上げは思うように伸びません。そこでB店は、C店を裁判で訴えることにしました。「C店が違法に入手した情報を元にビジネスをしていることにより、自分たちの店の売り上げが思うように伸びない。これは明らかに違法行為だ」というのがその主張です。
さてそのC店ですが、100人のアルバイトを雇ってA店から盗んだ情報を元にして利益を得ています。ところがこのアルバイトたちは、A店から商品情報を盗むことが犯罪だとは知らされていませんでした。C店の店長は、「これは画期的な手法だ。この方法ならいくらでも儲かる!」と言って違法な手法でA店から情報を盗ませていたのです。100人のアルバイトはそれが犯罪だとは知らされず、盗んだ商品情報を元にして、利益を得ていたわけです。ですからこの100人のアルバイトは、「知らない間に犯罪の片棒を担がされていた」として、C店の店長を訴えることにしました。
さらにC店は、アフィリエイト・サービス・プロバイダー(ASP)を利用して、アフィリエイト広告を発信してアルバイトを募集していました。ASPでは、「広告主は、違法なビジネスや公序良俗に反するビジネスの広告を発信してはならない」という規約があります。そこでASPやアフィリエイターも、C店を訴えることにしました。
加えて、情報を盗まれていた商品のメーカー等も、重要な企業情報を盗まれたことにより業務を妨害されたとして、C店を訴えることにしました。
この例で分かるとおり、C店の店長は次のようなリスクを抱えています。
- A店から裁判を起こされる
- B店から裁判を起こされる
- 何も知らされていなかったC店の100人のアルバイトから裁判を起こされる
- 広告を発信していたASPやアフィリエイター等から裁判を起こされる
- 情報を盗まれていた商品のメーカー等から裁判を起こされる
というリスクです。
規約違反のAmazonツール利用者は、3つの訴訟リスクを抱えている
同じくC店で何も知らずに働いていた100人のアルバイトも、次のようなリスクを抱えています。
- A店から裁判を起こされる
- B店から裁判を起こされる
- 情報を盗まれていた商品のメーカー等から裁判を起こされる
法律上「何も知らなかった」という理由は通用しませんから、C店でアルバイトをしていた100人もその対象となります。
もうおわかりと思いますが、
A店 = Amazon
B店 = バイキング(A塾)
C店 = 規約違反のAmazonツール提供者
C店のアルバイト = 規約違反のAmazonツール利用者
ということです。
近い将来、日本人セラー全員がバイキングを利用する日がやってくる!?
私はB店の立場ですから、全ての規約違反のAmazonツール提供者に対して、法的な訴えを起こすことができます。さらに、そのツールの利用者にも法的な訴えを起こすことができます。
現在公開されているAmazonツールのほとんどが規約違反ですから、日本中のほとんどのツール提供者とその利用者を相手に、私は法的な訴えを起こすことができるのですw
もちろん、訴えを起こしてもそれが有効かどうかは最終的に裁判所が判断することですから、結論はどうなるか分かりません。しかしもし私がその気になれば、それを実行することができます。そうなれば、規約違反のAmazonツールを利用しようとするセラーはいなくなるでしょう。なぜなら、次はAmazon本社や、違法な広告の発信を手伝わされていたASPやアフィリエイター、違法に情報を盗まれた商品メーカーなどが法的な訴えを起こす可能性があるからです。
そうなれば、Amazonビジネスの実践で使えるまともで安全なツールを提供しているのはバイキング・シリーズだけですから、日本中のセラーがバイキング・シリーズを利用することになります。これが、「日本人セラー全員がバイキングを利用する日」です^^;
特許訴訟は特許侵害の影響が最大限に広まった時点で裁判を起こす
似たような事例で、「特許侵害による訴訟」という問題があります。
ある特許技術を持っている人が、有名なメーカー(例えば世界的なパソコンメーカー)に自分の特許技術が使われていることを知ったとします。特許を持っているこの人がメーカーにどのタイミングで訴えを起こせば「損害賠償額」を最大化できるかと言えば、「特許侵害の影響が最大限に広まった時点」ということになります。
つまり、特許を持っている人はその技術がメーカーの製品に利用されていることを知りながらしばらく放置し、その製品が世界中に十分に行き渡った時に、裁判を起こすのです。そうすれば、最初に気がついたときに裁判を起こしたときとは比較にならないほど巨額な損害賠償金を受け取ることができるからです。
実際にこの手法を取り入れてビジネスにしている人もいます。
世の中の特許技術を調べ上げ、さらにその技術が主要メーカーに利用されているかどうかを調べます。
そして特許侵害を見つけたらその特許の持ち主を訪問し、「あなたの特許技術が有名メーカーによって侵害されています。しかし今すぐに裁判を起こすより、世の中に製品が十分に行き渡ったところで訴えを起こしましょう。そうすれば、より多くの損害賠償金を手にすることができます」と持ちかけるのです。そしてその損害賠償金を手に入れたら、手数料としてその数%をもらうというビジネスをしている人が実際にいるのです。
これは特許技術の話ですが、規約違反のAmazonツールも同じです。規約違反のAmazonツールが世の中に最大限普及するのを虎視眈々と待ち構えている人たちがすでに存在するかもしれない、と言うことですw
ですから、これを読んだあなたも、規約違反のAmazonツール提供者や利用者に警告を発するのはやめましょう。それが世の中に最大限普及するのを待ち構えている人たちのビジネスの邪魔をすることになってしまいます^^;
規約違反のAmazonツールと規約違反の無在庫販売では何が違うのか?
さてここで、あなたに一つの疑問が浮かぶかも知れません。
つまり、「無在庫で販売するのも、Amazonの規約違反ですよね?」ということです。
無在庫販売も、Amazonの規約違反となります。
規約違反のAmazonツールと、規約違反の無在庫販売では、何が違うのでしょうか?
両者の違いは、
- ツールは実物だが、無在庫販売はアイデアに過ぎない
- ツールは、ツール提供者が利用者からお金をもらって提供している
- 規約違反のAmazonツールの場合は、ツール提供者が「これはAmazonの規約違反です。将来的に違法行為として訴えられる可能性があります」と、ツール利用者に説明していない(おそらく、ツール提供者自身も気がついていない)
- Amazonでの無在庫販売は、ほとんどの人がそれが規約違反だとすでに知っている。またその情報を発信する人も、「これはAmazonの規約違反なので、自己責任です」と説明していることが多い
- Amazonでの無在庫販売については、すでにAmazonが有効な対応策をとっている
などが挙げられます。
Amazonでの無在庫販売については、ほとんどのAmazonビジネス実践者が、それがAmazonの規約違反であることを知っています。
情報を発信する人も、「無在庫での出品はAmazonの規約違反になります」と断りを入れて説明することが多いはずです。
ですからAmazonで無在庫販売をしているセラーは、自己責任でそれを行っているわけです。
無在庫販売について、すでにAmazonは有効な対応策を確立している
そもそもAmazonは、「商品が約束の日までに届けば良い」と考えているようです。
無在庫で出品しているセラーは、あらかじめ仕入れに必要な時間を計算し、購入者に商品が届くまでの日数を調整しています。その日数は、セラーの管理画面から設定でき、サイト上でも公開されます。商品を購入しようとしている人は、その日数を参考にしてそのセラーからその商品を購入するか判断しているわけです。
万が一その商品が約束の日までに届かなければ、そのセラーのアカウントヘルスが悪化し、最終的にはアカウント停止・アカウント削除になります。
したがってAmazonは、無在庫販売については、自動的にセラーの評価を悪くするという仕組みを持っており、最終的に「アカウント停止」「アカウント削除」という方法で対応することができています。
Amazonでの無在庫販売については、すでにAmazonが有効な対応策を確立しているわけです。
規約違反のAmazonツールと規約違反の無在庫販売では、ずいぶんと違うことがおわかりいただけるでしょう。
今から規約違反のAmazonツールの販売サイトを削除してもムダです
さて、これを読んだ規約違反のAmazonツール提供者は、急いでサービスを休止したり、販売サイトを削除するかも知れませんw しかし、それはムダなことです。WayBack Machineなど、過去にさかのぼってサイトを確認するサービスを使えば、仮にその販売サイトが完全に削除されていたとしても、過去にどのような情報が発信されていたのか、簡単に確認できるからです。
いつも思うことですが、規約違反のAmazonツールを提供している人たちは、おそらくこういったリスクに気がついていないのでしょう。もし気がついていれば、Amazonから裁判を起こされる / 正統派のツール提供者から裁判を起こされる / 何も知らされていなかったツール利用者から裁判を起こされる / 広告を発信していたASPやアフィリエイターから裁判を起こされる / 情報を盗まれていた商品のメーカー等から裁判を起こされるなど、その後の人生が狂ってしまうようなリスクを冒してまで、規約違反のAmazonツールをネットで堂々と宣伝したり、多くの人に販売・提供するとは思えないからです。
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