日本の国債(借金)は日銀が買い取ってチャラにしてくれる!?

日本の国債(借金)は日銀が買い取ってチャラにしてくれる!?

日本の資産一千兆円を売り払えば、日本は破綻しない!?

「日本の借金は一千兆円ありますが、資産も一千兆円あります。だから万が一の時には、資産一千兆円分を売り払ってしまえば日本は破綻することはありません」

先日投稿した下記の記事について、このようなご意見をいただきました。

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先日の記事でご説明した通り確かにそうなのですが、資産一千兆円(先日の私の投稿では、300兆円から500兆円と説明しています)の中には、アメリカ国債、海外の資産の他に、国道1号線、法隆寺の宝物、東京駅前の八重洲ビル、皇居などの土地建物も含まれています。 先日の投稿で私は、これらは実際に売り払うことができないので資産とは言えないとご説明しました。しかし、いざとなれば(買い手がいればですが)もちろん売ることもできます。ですから、一千兆円分の日本の資産を売れば日本は破綻しないという意見があるのも当然のことだと思います。

ただ、日本が持っている資産の全てを売り払うということは、すなわちそれは日本が破綻したという意味になるでしょう。

例えば、あなたの隣に一戸建てに住んでいる4人家族がいたとします。彼らは多額の借金に苦しんでいます。ある日借金取りがやってきて、彼らの衣類や家財道具、テレビや冷蔵庫、洗濯機や電子レンジなどの全てを借金のカタに持って行ってしまいました。また別の人がやってきて、一戸建ての家の土地権利書を借金のカタに持って行ってしまいました。その結果、この4人家族は身ぐるみを剥がされ路頭に迷うことになりました。その時あなたは、この4人家族を「家計が破綻した」、「家族が崩壊した」と表現するはずです。持っているものすべてを売り払わなければ生き延びられないということは、家計が破綻したことであり、その家族が崩壊したという意味です。

もう少しわかりやすい例でいえば、ある人が右腕を骨折してしまったとします。しかし治療の甲斐あって、3ヶ月後には元に戻りました。このとき、3ヶ月前の骨折という事実は消えないのに、完全に元の体に戻ったからといって「わたしは骨折などしていません」というのは、どう考えてもおかしいでしょう。「骨折した(破綻した)」という事実が先にあって、そのあとで「治療した(資産を売り払った)ので元に戻った」という順番だからです。

日本の財政の場合も同じです。もし日本が持っている資産の全てを売り払い、皇居が中国人のものになったり、東京駅がアメリカ人のものになったり、国道1号線がフランス人のものになったりして、日本の資産や土地、建物、宝物などのすべてが外国人のものになってしまったら、これは「日本が崩壊した」、「日本経済が破綻した」、「日本が消滅して外国人のものになった」という意味になるでしょう。一般的な社会常識として、全ての資産を投げ打ってまで何とかしなければならない状態になったことを「破綻した」というのであり、それでもまだ「私は破綻していない」というのは、とてもおかしな主張だと思います。

しかも骨折と違い日本の破綻の場合は、日本の全ての資産が外国人のものになってしまっていると言うことです。日本の借金はなくなるかも知れませんが、国会議事堂、国立競技場、国立国会図書館、代々木公園、自衛隊、スーパーコンピューターなどは、全て外国人の所有物に変わってしまっているのです。

日本の国債(借金)は日銀が買い取ってチャラにしてくれる!?

また、「日本の借金である国債は日銀が買い取っているので借金はチャラにできる」という考え方もあるようです。

日本の国債発行額、つまり日本の借金額は毎年30兆円から40兆円程度で推移しています。その結果、日本の借金は毎年30兆円から40兆円くらいずつ積み上げられているわけです。ところがその日本国債(日本の借金)のほとんどは日銀が買い取っているので、実際には借金とはならず何も問題ないという考え方です。

これについても先日の投稿で触れましたが、もし政府が作った借金を中央銀行が消してしまい、なっかたことにできるのであれば、なぜ財政に苦しんでいる世界中の国々が同じことをしないのか疑問です。

例えば私がいるフィリピンでは、首都のマニラでさえ多数のストリートチルドレンやホームレスで溢れています。車で30分ほど行けばスモーキーマウンテンと呼ばれていた非常に劣悪な環境で子供たちがゴミ拾いをして生活していたり、スラム街も多数あります。

これらの社会問題は、フィリピン政府が借金をしてそのお金で食料や衣類、住居などを提供すれば、今日にでも解決します。もっと膨大な、返済をする必要のないお金を作り出せば、来週から先進国の仲間入りをすることさえできます。

北朝鮮も、核開発などせず、借金をして中央銀行がそれを消してしまう仕組みを作ればいいわけです。

政府が借金を作って中央銀行がそれを消すことができるのであれば、フィリピンや北朝鮮を含めた世界中の国々がなぜ同じことをしてお金の問題を解決しないのか疑問が残ります。

借金がチャラになるならユートピアも可能!

ちなみに私は、借金がチャラになるならこれほどいいことはないと思っていますw それはそうです。返済が必要ない借金を無尽蔵に作り出す夢の仕組みだからです。

例えば毎年300兆円の借金を作ってそれを日本国民全員で山分けすれば、働かなくても1人年収300万円になります。労働から解放され毎日遊んで暮らせる「ユートピア」を作ることができます。

少し前に話題になった「ベーシックインカム」のようなものです。実際には電気、ガス、水道、病院などを運営するスタッフが必要なので、誰かは働かなければりませんが、海外からの移民を2000万人ほど受け入れれば、なんとかなるはずです。その2000万人分の人件費も、借金から支払えばいいわけです。年収1億円ずつあげれば、海外にいる高度な技術や知識を持った人たちが、喜んで日本で働いてくれるでしょう♪

※ちなみにこうなると、「借金30兆円程度なら中央銀行が消しても大丈夫だが、300兆円以上は多すぎるので悪い影響が出る」と言う意見を頂くことになると思いますw そうなると私は「では何兆円までが大丈夫なのですか?」と返信することになり、それについて「それはその時の日本や世界の状況によって変わるので分からない」ということになるでしょう。そうなると今度は私が「では先ほど30兆円程度なら大丈夫と言いましたが、その根拠は何ですか?」と質問することになり、それについては「実際にいま30兆円から50兆円程度で大丈夫だから大丈夫だと判断できる」となるでしょう。そうなると今度は私が、「では、いまは30兆円で大丈夫のようですが、日本や世界情勢が変わり、30兆円でも危なくなれば、ツルッと滑って日本の財政は一気に危機的状況になるんですね?」と質問することになります。日本破綻はアマゾン輸出で巨万の富を得る千載一遇の大チャンス! 財政破綻をチャンスに変える「たった1つの方法」とは?

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  1. ユートピアは状況によってはあるんじゃないですかね。
    たとえばマイナス金利はどうでしょうか。
    金を借りても、返済額が少ないということで、マイナス金利分濡れ手に粟ですよね。

    この「状況によっては」というのが、財政難にあえぐ諸外国がこの方法で解決できない理由だと思います。日本は、その諸外国とは異なる特殊な状況ということかなと。
    詳しい話は、「国債を日銀が買い取っているので借金は問題ない」と言っている専門家の意見を聞いていただけたらと思います。(私も専門家ではないので「あーそうなんだー」ぐらいにしか聞いていませんので)

    • ばけんじ様、コメントありがとうございます♪

      日銀が無制限に国債を買い取ってくれて、それが全てチャラになるなら、いくらお金を使っても(借金をしても)OKということになりますから、ユートピアの誕生ですね♪ 「全てチャラになる」と主張する経済学者もいますから、そうすればいいと思いますし、他の国もそうすべきだと思います。

      実際の経済学者は、「国債を無制限に買い取っても大丈夫」とは言ってなく、「ある程度なら大丈夫」と言っています。しかし、この「ある程度」がいくらなのかは明言していないです。つまり、明確に安全な金額がわからないまま日銀は国債を買い取っているので、あるきっかけでツルッと行ってしまえば、日本経済は崩壊する危険性があると言うことです。どちらにしても、「日銀が国債を買い取る」のは、まともな経済政策ではないでしょう。

      ちなみに、こういったことで日本人同士を議論させ、戦わせることが彼らの遠略ですから、ここで議論はやめましょう(笑)彼らの術中にはまってしまいます。
      日本経済が崩壊しても、世界中どこでも生きていける術を身につけたいですね。