AmazonがeBayを買収したらどうなるか?

AmazonがeBayを買収したらどうなるか?■ AmazonがeBayを買収したらどうなるか?

What would happen if Amazon bought eBay?
もしもAmazonがeBayを買収したら?
(参照: What would happen if Amazon bought eBay?

海外では、eBayの買収の話題がよく取り上げられます。

Amazonは、世界規模の物流企業として今やFedExやDHLを脅かす存在となり、クラウドサーバや宇宙事業にまで手を広げ、アレクサを手がかりに個人の生活を支配する存在になろうとしています。

ところがeBayは、ただのオークションサイトのまま、ここ10年は何の進歩もありません。サイトのデザインが変わったり、検索機能が強化されたりはしていますが、IT企業としては時代に取り残された存在です。

そこで、中国アリババ、Google、ウォルマートなどのIT企業がいつeBayを買収するのかという話題が、海外ではしょっちゅう取りざたされているわけです。

この記事では、「AmazonがeBayを買収した場合」を分析しています。
個人的には、eBayを買収するのは中国アリババが第一候補と考えていますが、当然のことながらAmazonがeBayを買収して両サイトがくっつけば一番理想的ですし、世界中に大きなインパクトを与えることになります。

AmazonがeBayを買収したらどうなるか?

では、AmazonがeBayを買収した場合、どのようなことが起こるでしょうか。

eBayの欠点は、(1)出品のしにくさと、(2)配送の2点です。
Amazonの欠点は、(1)オークションシなどの個人取引機能がないことと、(2)Amazon APIの使いにくさです。

AmazonがeBayを買収したあとにどうなるかと言えば、eBayから商品を出品することが簡単になり、落札後の配送もAmazonのFBAを利用できるようになります。eBayの欠点は、Amazonによってすぐに解決できるはずです。

ではAmazonの欠点である(1)オークションシなどの個人取引機能についてどうなるかと言えば、これもeBayの機能を利用することで解決するでしょう。Amazonは既にインドでeBayに対抗する「個人間取引」サービスを始めていますが、まだ試験段階であり、eBayに対抗できる規模にはなっていません。AmazonがeBayを買収すれば、eBayの機能が丸ごと手に入るわけですから、当然ですがこの「個人間取引機能」の問題は解決します。

最大の難問は、Amazon APIの使いにくさをどう解消するか

難題は、最後の(2)Amazon APIの使いにくさです。

APIとは、そのサイトが持っているデータベースやプログラムを利用できるサービスです。例えばあなたがeBayのテラピークを利用していたとします。テラピークは、eBayで過去に落札された商品とか、出品者の情報などのデータベースを利用できるサービスです。テラピークを利用することでeBayの落札の相場やライバル出品者の動向などが分かり、それを参考に自分の出品する商品を決めたり、価格を調整したりすることができます。この「テラピーク」は、eBayのAPIというサービスを利用して作られています。

また、Amazonで商品をリサーチしたり、自動で価格を改定するAmazon専用のツールも、AmazonのAPIというサービスを利用して作られています。私たちの最新Amazon輸出ツールであるバイキング・シリーズも、AmazonのAPIを利用して作っています。

eBayには独自のAPIがあり、Amazonにも独自のAPIがあります。両者は全く異なるシステム以上で動いているわけです。プログラムやツールを開発する際は、一般的に、eBayのAPIは使いやすく、AmazonのAPIは使いにくい(難しい)と言われています。

もしAmazonがeBayを買収すれば、両者の異なるAPIを統合する作業が必要になります。AmazonとeBayのAPIを完全に統合して1つのAPIにすることはおそらく不可能ですから、必要な部分だけを統合することになるでしょう。

Amazon輸出入実践者、eBay輸出実践者としては、APIの話はどうでもいいと思うでしょうw。普段は「API」の存在を意識することはないからです。しかし、Amazonで儲かる商品をリサーチするとか、eBayで過去の落札相場を調べる場合は、必ずこの「API」を利用しています。Amazon輸出入実践者、eBay輸出実践者としては、APIは切っても切れない存在です。

もしAmazonがeBayを買収するなら、このAPIの問題をどう解決するかが、Amazon輸出入実践者、eBay輸出実践者としても大きな影響がある話なのです。

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